
息子は破壊的な多動児だった。
故に不注意、多動性、衝動性に関しては逃れることは出来ない課題。
幼いころは、ただただ道を歩かせるだけでも、
目を離せない程の危なっかしい多動児。
生きているのが奇跡と言っても決して過言ではない。
それほど目まぐるしい動きをする生き者。
そんな多動児は、自転車に乗らしても危なっかしい。
どんだけ『確認!』と声掛けされても左右確認なんて出来るはずもなく。
とにかく威勢よく自転車を乗り回す。
とにかく自分勝手な運転さばきを披露してくれる。
自殺志願者?
執拗にお願いをしてもこちらの左右確認ルールは彼に浸透しなかった。
そんな息子はある時、
一人でガードレールへ激突して
一人で大けがを負い、
血だらけで帰宅したのは言うまでもない。
それは紛れもなく神様の贈り物だったのだろう。
死なぬ程度に痛い目にあった多動児は、
その後、自分の行っていた危険な行為に気付き、
数年間、自転車に乗ることはなかった。
恐る恐る自転車で出かけていく彼の後ろ姿を
今では安心して眺めることが出来る。
でも…
バイク、
もしくは車の運転は無理だろうな。
それは息子が幼いころから覚悟していたこと。
本人にも言い聞かせて育ててきたので、
バイクの免許が取れるようになった年齢になっても
ありがたいことに自分には関係ない事と認識してくれている。
久々の発達検査をしたのは最近のこと。
やはりそこでも医師には車の運転の事をアドバイス頂いた。
ADHDの人にはオススメはしないということ。
こちらからは聞いてもいないのに出てきた話題なので、
それだけ重要なことなのだろう。
たとえばコンサータを服用していたら絶対にダメ。
服用してない人はダメとは言わないけど辞めた方が良い…と。
わかってはいたけど改めて伝えられるとドキツとしたよね。
やっぱダメなんだね…と。
未来の選択肢が人より少なくなる現実が怖くなった。
だけど一見、成長して多動が落ち着いたように見えても
時に焦ってパ二くる息子を見ていると、親としては心配が減ることはない。
私の意見としても
やはり車の運転はNGだろう。